キャンプの大敵は雨よりも風
みなさん、キャンプに行く前に天気予報はチェックしていますか??
せっかくキャンプをするなら天気のいい日にしたいので、雨が降らないか気になりますよね。せっかく前々から予約していたのに雨が降られては、テンションも下がります…。
私もキャンプへ行く日の天気予報はこまめにチェックする派です。天気予報は雨マークくらいしか気にしていなかったのですが、年始に”ふもとっぱらキャンプ場”に行った際に悲劇は起きました。
その時は、雨マークは一切なく晴天予報のため富士山ががっつり拝める!なんて気持ちが高ぶっていたんです。そして行った初日は何事もなくキャンプを楽しむことが出来ました。しかし問題は次の日です。
朝は雲一つないくらい晴天で、富士山もくっきり見えている状態だったのですが、10時半ぐらいを過ぎてから、風が少しづつ出てきて、11時を回ったころにはかなり強まってきていたんです。
そして11時半頃に急な突風が。
その時テント内にいた私は、気づいたらテントの外にいました。(笑)写真をみてもわかる通り、ペグが抜けてテントが崩壊しています。テント内のキャンプ道具達は、倒れて散らかってしまいました。
外に置いてあったゴミ箱は、キャンプ場の一番端まで飛ばされてましたね。(笑)運よく見つかって良かったです。
幸いだったのは、焚き火をしていなかった事。そしてもう一つは、ストーブを消していたことです。たまたま片づけ途中での突風だったのでケガ等は無く済みました。しかしこれが寝ているときだったらと思うと今でもゾッとしますね。
テント崩壊の原因
私のテントは無残にも崩壊していましたが、他のキャンパーさん達のテントは崩壊などしていなく、突風にも耐えていました。
この時なぜ私のテントだけが崩壊したのか。後々考えてみると、原因が見えてきました。
- ガイロープを全て張らなかった
- 風上にテントの入り口が向いていた
- ペグダウンが甘かった
どれも風対策にはすごく重要な要素であるにも関わらず、怠っていたのです。まさに自然を完全になめ切っていた証拠ですね。(笑)
この時は、ガイロープを本来5か所張らなければいけなかったのに、赤丸箇所だけ張っていませんでした。
そして風はテントの入り口に向かって吹いていて、テント内に風が入りバタバタとスカートが波打つ状態。風の逃げ場がないので、テントを押し上げる力が働き、崩壊へとつながりました。
ペグダウンも甘く、ペグの半分程しか打っていなかったので、簡単に抜けてしまう原因となってしまいました。
この時の風速は?
ふもとっぱらキャンプ場の公式サイトにて、その日の気温や風速が確認できたので調べてみました。
そしてテントが崩壊した日の11時頃をみると(赤丸箇所)、最大で風速14m/sを記録。いまいち風速の値がピンとこなかったので、調べてみました。
気象庁の風速の目安ですが風速14m/sだと、
- 風に向かって歩きにくい
- 傘が差せない
等の影響とのことですが、体感はもっとひどい風でしたね。(笑) 突風なので瞬間風速でみると、20m/s。
- 風に向かって歩けない
- 転倒する人もいる
- 高所での作業は極めて危険
おそらくこのくらいの風は吹いていました。風対策をちゃんとしていなかったテントは、いとも簡単に吹き飛ばされてしまう恐ろしさ。風は本当に恐ろしいです。
実体験から学んだ風対策
ここからは、私の強風でのテント崩壊から学んだ風対策を、みなさんに紹介していきます! 私のような悲劇にならないよう、皆さんのお役に立てれば幸いです。
①事前に風の強さをチェックする
一番の風対策はこれに限ります。そもそも風の強い日はキャンプを諦めるのも大事です。
事前に天気予報で、雨だけではなく風の強さもチェックしておくことで、設営時から対策を施せるので急な突風にも安全に対処できます。
②林間サイトを選ぶ
やっぱりキャンプはあきらめきれない!っていう方は結構いるかと思います。私もその一人です。(笑)せっかく楽しみにしていたのに、予約キャンセルも悔しいですよね。
ですので、あまり風の影響を受けにくい林間サイトを選ぶのもアリです。高原サイトや広場サイトは、風を遮るものが無く、風がモロに吹きつけます。しかし林間サイトであれば、木が風を遮ってくれるため、風を受けにくいです。
広場サイトと林間サイトの両方あるキャンプ場を予約しておけば、いざ当日に風が強かったら林間サイトに変えてもらうことも出来ます。もちろんキャンプ場によって異なりますので、一度管理人さんにきいてみるのが良いと思います。
③タープは張らない
タープはどうしても風の影響を受けやすく、風に弱い構造です。風が強い日は、タープは諦めるのが無難です。無理に張っていて、吹き飛ばされて他の人に危害が及んだり、生地の破れやポールの破損の恐れもあります。
どうしても張らなければならない場合は、風上側を低くすることで風をうまく逃がすことが出来ます。
④ガイロープは全て張る
テントの外側についているガイロープは、きちんと張りましょう。大型テントになると、張る本数も増えて、ついついサボりがちなガイロープですが、吹き飛んでしまってはもっとめんどくさいことになります。(笑)
私のテント崩壊要因の一つでもあるので、あの悲劇以来ちゃんと全てガイロープを張るようにしています。テントへの結び方は、”もやい結び”がオススメです。簡単で解けにくく、別名キングオブノットと呼ばれる結び方です。
こちらの記事で、紹介していますのでよかったら参考にしてみてください。
⑤鍛造ペグを使う
使うペグの種類もすごく重要です。よく最初からテントに付属しているアルミ製ペグは、軽くて持ち運びに長けているのに対し、強度はイマイチです。固い地面に打ち込むとすぐに曲がり、深く打ち込んでも、抜けやすいです。
鍛造ペグは重くてかさばる分強度があり、固い地面でもガンガン入っていきます。代表的な鍛造ペグとして、スノーピークの”ソリッドステーク”や、村の鍛治屋の”エリッゼステーク”などがオススメです。1本当たりの価格は高いですが、余程の事が無い限り曲がりませんし、買い替えも必要ないのでコスパはすごく良いです。
⑥入り口を風上に向けない
風向きを考えて、あらかじめ設営しておくのも風対策になります。テントの入り口に風が入り込むと、風の逃げ場がない為、テントが上に巻き上げられ、飛ばされやすくなります。
私がテント崩壊にあった際は、まさに入り口が風上を向いていました。
同じ設営でも、入り口の反対側からの風であったら、耐えれていたかもしれません。テントも様々な形状がありますが、なるべく風を受ける面積が小さい方を風上に向けるようにすると、強風に強くなります。
⑦焚き火はしない
風が強い時の焚き火は非常に危険です。特に冬は空気も乾燥していて、火の粉も飛びやすく火事のもとにもなりえます。キャンプ場によっては、風が強くなると焚き火禁止となる場合があります。
急な突風などの対策としては、すぐに消火できるようにバケツに水をためておくと安心です。ジャグに水をためておくのも良いですね。
⑧車を風上に配置する
オートキャンプ時やフリーサイトに限られる対策ですが、車を風上に駐車することで風を和らげることもできます。設営・撤収の際に風が強い場合も、役立ちます。
まとめ
改めてキャンプでの強風対策8選をまとめると、
- 事前に風の強さをチェックする
- 林間サイトを選ぶ
- タープは張らない
- ガイロープは全て張る
- 鍛造ペグを使う
- 入り口を風上に向けない
- 焚き火をしない
- 車を風上に配置する
あらかじめ風の強さを調べておくことが大事
キャンプではついつい雨が降る降らないを気にしがちですが、雨以上に大事なのは”風”だということを今回改めて実感させられました。
そもそも風が強い日はキャンプを諦める勇気が大事だということも。
無理にキャンプをして、大切なキャンプ道具が壊れてしまったり、ケガをしてしまっては辛いだけですよね…。天候に関しては相手が自然なのでどうすることもできないです。ですがそれもアウトドアなキャンプならではだと思います!
キャンプに行けなければ、道具をメンテナンスしたり家でキャンプ道具を使ってみるのもいいかもしれません。
それでは良きキャンプライフを!!