テントと並び、どんなものを選んでよいのか迷うのが寝袋(シュラフ)です。以下シュラフと記載しています。
私も最初はシュラフなんて寝られればいいくらいに思っていました。その結果、寒さで足先冷え冷えで寝られなかった経験も…。
けど調べてみるといろんなタイプのシュラフがあって、結局どれを選べばいいのかわかりません。
かといっていい加減には選べないのがシュラフです。だって人間の3大欲求の1つ「睡眠欲」に関りますから。
神経質な人なら尚更です。いつもと違う環境で中々寝られない人は特に重視したいです。私も神経質で、最初に買った寝袋では眠りの質が良くありません。(笑)
皆さんには私のような失敗をしてほしくない為、今回は最適な選び方を教えます!
最適な寝袋(シュラフ)の選び方
まず前提として、一人での使用を考慮して選定しています。
先に結論を申し上げると、以下のタイプのシュラフがオススメです!
- マミー型
- 化繊(化学繊維)
- 快適温度-5℃
この3つのキーワードを覚えておけば、まず間違いないです。
マミー型とは?
そもそもマミー型ってなに??
早速こんな疑問を持たれたと思います。(笑)
シュラフには「マミー型」と「封筒型」の2種類の形があります。
「マミー型」
「封筒型」
ついシュラフを想像したときには、マミー型を思い浮かべるのではないでしょうか。ミノムシみたいなフォルムが特徴です。
封筒型は、その名の通り封筒のように四角い形をしています。
マミー型のメリット・デメリット
メリット
- 身体に密着して暖かい
- 収納サイズがコンパクト
マミー型一番のメリットは、身体に密着することで熱が逃げにくく暖かいことです。キャンプは基本的に山の上に行くので、平地より気温が低く天候も変わりやすいです。登山用はほとんどマミー型となっています。
収納サイズも封筒型と比べると、コンパクトです。この辺はバックパッカーやツーリングキャンプをされる方にメリットがありますね。
デメリット
- 窮屈感がある
- 封筒型と比較して高価
デメリットは、密着することで逆に寝心地が悪いと感じる人もいます。確かに、寝返りが打ちにくかったりして、身動きしづらいのは確かです。
封筒型と比較すると高価です。コールマンの同スペックのマミー型と封筒型を比較してみると、約4000円程違います。
封筒型のメリット・デメリット
メリット
- 価格がリーズナブル
- ゆったりとした寝心地
- チャックを開ければ掛け布団になる
封筒型一番のメリットは安価な点です。初心者でも手を出しやすい価格で、家の布団と大差ない寝心地で寝られます。また、チャックを完全に開けば掛け布団として活用できます。全体的にファミリー向けな寝袋です。
デメリット
- 冬には不向き
- 収納サイズが大きい
基本的に冬には向いていません。厚手のタイプの製品も存在しますが、結局マミー型と大して価格が変わらなかったり、収納サイズも大きくなってしまいます。
またゆったりしている分、熱がこもりにくい為一度冷えてしまうとなかなか暖まらず、結局丸まって寝ることになります。マミー型と同じですね。(笑)
結局なんでマミー型がオススメなの?
封筒型の方が安いし寝心地いいような…
マミー型をオススメする理由
- 暖かいに越したことは無い
- ストレッチ性の高いマミー型もある
- 夏キャンプでは、寝袋はあまり使用しない
私は、マミー型と封筒型の両方を持っていますが、封筒型はほとんど使用していません。ですが最初に購入したのは、封筒型です。
手を出しやすい値段と、寝心地の良さにつられ購入しましたが、結局つかっていないということは、ムダな買い物でした。(笑)
夏用にと買っていましたが、正直夏キャンプではブランケット一枚で十分寝られます。もちろん高所な場所(標高2000m級)では必要ですが。
それに後から購入した、3シーズン用(春・夏・秋)のマミー型の方が使い勝手がよく、ストレッチ性が優れている為、窮屈感はそこまで感じません。
ですので、少し高価にはなりますが、「マミー型」をオススメします!
化繊タイプの寝袋とは?
化繊とは化学繊維のことで、寝袋の中綿の種類をさします。
シュラフの中綿の種類は「化繊」と「ダウン」の2種類あります
「化繊」のメリット・デメリット
メリット
- 価格がリーズナブル
- 洗濯できる
- カビが生えにくい
化繊最大のメリットは価格です。
モンベルの同スペックモデルでダウンと比較しても、約9000円違います。
※比較対象
- 化繊 モンベル バロウバッグ#3 定価¥14,500(税抜き)
- ダウン モンベル ダウンハガー650#3 定価¥23500(税抜き)
そして洗濯機にかけることも可能です。(メーカーによります)そのまま丸洗いして、しばらく影干ししておけば簡単にメンテナンスできます。
結露で濡れたとしても、ダウンに比べてカビが発生しにくくズボラさんでも安心です。
デメリット
- 収納サイズが大きい
ダウンに比べて収納サイズが大きくなる上、重量も増します。
先ほどのモデルと同様に比較してみると、
- 化繊 「モンベル バロウバッグ#3」
- 重量 1050g
- サイズ ф18×36㎝
- ダウン 「モンベル ダウンハガー650#3」
- 重量 695g
- サイズ ф15×30㎝
重量、サイズともにダウンの方がコンパクトです。オートキャンプで車に積載であれば、そこまで気にする必要はないです。
「ダウン」のメリット・デメリット
メリット
- 軽くてコンパクト
- 寝心地が良い
- 化繊より低い温度に対応している
ダウン一番のメリットはコンパクトなところです。登山する際に極力荷物を軽くしたいときに重宝します。
そして化繊よりふわふわな分、寝心地が良いです。同じ綿量で取り込める空気量が化繊に比べて多くその為、少ない綿量で高い保温性を維持できています。
デメリット
- 価格が高い
- 濡れに弱く、カビが生えやすい
価格については、上記の化繊シュラフのメリットのところで、記載しています。
そしてメンテナンスに手間がかかります。使用後はしっかり乾かして保管しておかないと、カビの原因になりやすいので注意が必要です。
せっかく高価で機能的なシュラフを購入したのに、カビが生えてしまってはガッカリですよね。
ただ洗ってはいけないわけではないです。ダウン専用の洗剤も売っているので、それを使用してみるのも一つの手です。一番手っ取り早いのは、インナーシュラフを使うことです。直接肌がシュラフに触れない為、インナーシュラフのみ洗うだけで済みます。ベッドのシーツみたいなものだと思ってください。
以上「化繊」と「ダウン」のメリット・デメリットを紹介してきましたが、初心者で最初のシュラフは「化繊」をオススメします。
オススメ理由は2つ
- リーズナブルな価格
- メンテナンスが簡単
快適温度+5℃を目安にする
シュラフ選びでもっとも失敗パターンが多いのが、メーカーが記載している適正温度をそのまま鵜呑みにして、選んでしまうことです。
寝袋は主に3つの温度表記がされています。(多少メーカーによって違いはあります)
今回は代表的なアウトドアブランドの「モンベル」を参考に説明していきます。
コンフォート温度(快適温度)
一般的な女性(25歳/60kg/160㎝)が快適に寝れる温度域。
リミット温度(下限温度)
一般的な男性が(25歳/70kg/173㎝)が丸くなりながら快適に寝れる温度域。
エクストリーム温度(限界温度)
一般的な女性(25歳/60kg/160㎝)が丸まった状態で6時間耐えられる温度域。低体温症を引き起こす恐れがあり、非常に危険。
このように、一般的なってどんなだよって思いますよね。痩せてても寒さに強い人や太ってても寒さに弱い人だっているわけですから、人それぞれです。
ですので参考にするのは、一番上のコンフォート温度(快適温度)だけでいいです。
リミット温度は、「成人男性が丸くなりながら」ってもうそれは辛いでしょ!って。ですので参考にはしないでください。
じゃあコンフォート温度が6℃のシュラフを買えば冬でもいけるね!
その選び方は失敗します!
コンフォート温度の説明をよく見てみてください。
60㎏で160㎝の女性って、日本人感覚でみると体格良いですよね。失礼なことを申し上げましてすみません…。
これつまり外国人基準なんですよね。寒さに割と強い人が快適に寝られる基準なんです。
ですので、シュラフを選ぶ際はコンフォート温度+5℃を目安に選ぶのが確実です。
なるほど!
つまりコンフォート温度が6℃のシュラフは
実際11℃が快適温度なんだね。
※注意点として人によって個人差が有り、あくまで目安です。
まとめ
ここまで長々とお付き合いありがとうございます。
初心者でも失敗しない寝袋(シュラフ)の選び方をまとめると、
- 暖かくストレッチ性のある「マミー型」
- 安価でメンテナンス容易な「化繊」
- 「快適温度+5℃」を基準にする
この条件に合った具体的なオススメシュラフを紹介していきます!
オススメの寝袋(シュラフ)3選
オススメ寝袋(シュラフ)① モンベル バロウバッグ#2
製品仕様
【素材】表地:40デニール・スーパーマルチ・ナイロン・タフタ[超耐久撥水加工]
【重量】1,460g(1,554g) ※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
【カラー】サンフラワー(SUF)
【サイズ】R/ZIP(右ジッパー)、L/ZIP(左ジッパー)
【収納サイズ】∅20.5×41cm(10.8L)
【コンフォート温度】2℃
【リミット温度】-4℃
【エクストリーム温度】-21℃
【適応身長】183cmまで
【機能】R(右)ジッパーモデルとL(左)ジッパーモデルからお選びいただけます/ジョイント可能モデルとジョイントできます/スーパースパイラルストレッチ™ システム
【付属品】コンプレッション可能なスタッフバッグ
オススメ寝袋(シュラフ)② イスカ アルファライト700X
製品仕様
生地 表/ポリエステル100%
裏/ポリエステル100%
平均重量 1300g 中わた 700g(Micro Lite™) 最大長 81(肩幅)×203(全長)cm 収納サイズ φ19×35cm
オススメ寝袋(シュラフ)③ ロゴス ウルトラコンパクトアリーバ -6
総重量:(約)1.35kg
適正温度目安:-6℃まで
サイズ:(約)80×210cm
収納サイズ:(約)19×19×38cm
圧縮収納時:(約)20×20×31cm
主素材:[表素材]モイスポリウルトラライト
[肌面素材]モイスポリウルトラライト
[中 綿]ダイナファインファイバー
どれも2万円行かない価格帯で、3シーズン(春・夏・秋)使用できるモデルとなっており、汎用性が高いです。
最初の寝袋選びの参考にされてはいかがでしょうか。
この記事を見て、少しでも寝袋選びによる失敗がなくなれば嬉しいです。下手をすれば、命に関わる大事な道具の1つですので慎重に選ぶことをおすすめします!
まだ道具をまったく揃えていないという方は、初めにこちらの記事を読むことをオススメします!
それでは良きキャンプライフを!